リファレンス・マニュアル
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*貢献者*
The KiCad Team.
翻訳
murakou <murakou AT jp3cyc.jp>, 2018. starfort <starfort AT nifty.com>, 2017. kinichiro <kinichiro.inoguchi AT gmail.com>, 2015. Norio Suzuki <nosuzuki AT postcard.st>, 2015. yoneken <yoneken AT kicad.jp>, 2011-2015.
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発行日とソフトウェアのバージョン
2018年2月24日 発行
1. GerbView の紹介
GerbView は、ガーバーファイル (RS 274 X フォーマット) と Excellon ドリルファイルのビューアです。同時に32個までのファイルを表示することができます。
ガーバー・ファイル形式についてのより詳しい情報は次の資料をご参照下さい。 the Gerber File Format Specification ドリル・ファイル・フォーマットについての詳細は以下のサイトで見つけることができます。the Excellon format description
2. インタフェース
2.1. メイン・ウィンドウ

2.2. 上部のツールバー

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Clear all layers |
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Load Gerber files |
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Excellon ドリル・ファイルの読み込み |
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用紙サイズ設定 |
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印刷 |
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画面を再描画 |
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拡大・縮小 |
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自動ズーム (ページに合わせてズーム) |
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選択範囲をズーム |
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アクティブ・レイヤーを選択 |
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アクティブ・レイヤーについての情報を表示 |
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選択されたコンポーネントのアイテムをハイライト表示 (Gerber X2) |
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選択されたネットのアイテムをハイライト表示 (Gerber X2) |
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選択された属性情報とともにアイテムをハイライト表示 (Gerber X2) |
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アクティブ・レイヤーで選択された D コードのアイテムをハイライト表示 |
2.3. 左のツールバー
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Select items |
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2点間の距離を計測 |
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グリッドを表示/非表示(トグル動作) |
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座標系の切り替え (直交座標/極座標) |
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単位系の選択(Inch/mm) |
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全画面カーソルのオン/オフ |
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スケッチ (アウトライン) モードでフラッシュ・アイテムを表示 |
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スケッチ (アウトライン) モードでラインを表示 |
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スケッチ (アウトライン) モードでポリゴンを表示 |
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ネガのオブジェクトを反転色で表示 |
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Dコード値の表示/非表示 |
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Display layers in diff(compare) mode |
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ハイコントラストモードで現在のレイヤーを表示 |
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Show/hide layer manager |
2.4. レイヤー・マネージャー

レイヤー・マネージャーは全レイヤーの可視性を制御します。アクティブ・レイヤーは矢印で示され、各レイヤーはチェック・ボックスで表示または非表示に設定できます。
マウス・ボタンの割当て:
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左クリック: アクティブ・レイヤーを選択
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右クリック: 表示/非表示/ソートのレイヤー・オプション・メニューを表示
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中クリックまたはダブルクリック (色見本上): レイヤー色を選択
レイヤータブはレイヤーの表示・非表示、読み込んだすべてのガーバーおよびドリルレイヤーの色を変更することができます。 アイテムタブはカラー、グリッドの表示、Dコード、ネガのオブジェクトの操作ができます。
3. メニューバーのコマンド
3.1. ファイル メニュー

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Pcbnew へエクスポート はPcbnewへガーバー・ファイルをエクスポートする制限付きの機能です。 最終結果は元のガーバー・ファイル内で使用されている RS-274X フォーマットの機能によって決まり ます: ラスタライズされたアイテム (典型的にはネガ・オブジェクト) は変換できません。フラッシュ・ アイテム (位置座標のみ指定のアイテム) はビア (穴) に変換されます。線 (ライン) は軌跡に沿った 線分 (トラック・セグメント)、もしくは銅箔レイヤ以外では図形の線へと変換されます。
3.2. 設定メニュー

3.2.1. ツールセット
GerbViewはPcbnewで利用できる最新のグラフィック ツールセットをサポートしました。最新のツールセットを有効にすることで新機能と高速化ができます。設定メニュー内のモダンツールセットから選択できます。 グラフィックカード (OpenGL 2.0 必須 ) が対応している場合はモダン(アクセラレート)ツールセットの使用を推奨します。アクセラレート ツールセットをグラフィックカードが対応していない場合は、モダン(代替)ツールセットを選択することで新機能を使用できます。
モダン ツールセットがサポートしていないエラーが出た場合やガーバーファイルが正しくレンダリングされない場合のみ、レガシー ツールセットの使用を推奨しています。これらの問題が発生した場合は、KiCadのデベロッパーまでお知らせください。今後のバージョンアップで修正することができます。
レガシー ツールセットは次期バージョンの GerbView では削除されます。
3.3. その他のメニュー

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Dコード・リスト は全レイヤーのDコード情報を表示します。
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ソース表示 はアクティブ・レイヤーのガーバー・ファイルの内容をテキスト・エディターに表示します。
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現在のレイヤーをクリア はアクティブ・レイヤーの内容を消去します。
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テキスト エディターを設定… ソースファイルを開くテキストエディタを設定できます。
4. 表示モード
GerbView は異なった状況や要求に応じて役立つ3つの表示モードを持っています。
注
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スタック・モードと透過モードはより良いグラフィック表現を提供しますが、コンピューターによっては実 (raw) モードより描画が遅くなるでしょう。 |
4.1. 実 (raw) モード
このモードは、
で選択されます。各ファイルとファイルの各アイテムはファイルが読込まれた順に描画されます。しかしながら、アクティブ・レイヤーだけは最後に描画されます。
ガーバー・ファイルがネガのアイテムを持っている場合、すでに描画されたレイヤーの表示に乱れが生じることがあります。

4.2. スタック・モード
で呼び出され、各ファイルはファイルが読込まれた順に描画されます。ここでもまた、アクティブ・レイヤーは最後に描画されます。
ガーバー・ファイルが(黒で描かれる)ネガのアイテムを持っている場合、このモードでは画面上に表示する前に各ファイルをローカル・バッファに描画するので、すでに描画されたレイヤー上で画像の乱れを生じません。

4.3. 透過モード
このモードで表示するには
を使います。表示には乱れがなく、レイヤーは上のアクティブ・レイヤーと組み合わせられて合成されます。

4.4. レイヤーの隠蔽
実 (raw) モードまたはスタック・モードでは、アクティブ・レイヤーは他のレイヤーの上になり、下にあるアイテムを隠すでしょう。
ここで、レイヤー1(緑) はアクティブ・レイヤー (横に三角で指示) で、レイヤー2 (青) の上に描画されています:

レイヤー2 (青) をアクティブ・レイヤーにすると、最上部に移動します:

5. アイテムの移動
レガシー ツールセット使用時、アイテムは左マウス・ボタンを押しながら矩形領域を描くことで選択されます。ボタンを離すとアイテムをピック・アップします。左マウス・ボタンのクリックでアイテムを配置します。
この動作は廃止予定であり、モダン ツールセットでは利用できません。
6. 印刷
レイヤーを印刷するには、
アイコンか、あるいは
ファイル → 印刷 メニューを使用します。
注意
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アイテムが印刷可能な領域内にあることを確認して下さい。適切なページ・フォーマットを選択するには
多くのフォトプロッターは、殆どのプリンタで使用される用紙サイズより遥かに大きな広いプロット・エリアをサポートしていることに注意して下さい。もしかすると、全てのレイヤを移動することが必要になるかも知れません。 |